春夏秋冬世界には四季の変化が顕著で分かりやすい地域と、四季の変化が分かりにくい地域がある。気候の変化は緯度や海陸分布の影響を大きく受けるためである。中緯度にある温帯や冷帯では、1年の中の気温の変化域が生物活動の変化と対応している部分が多いため、季節変化が感じられやすい。四季が顕著ではっきりと区別できるのは、中緯度にあって、かつ気団の勢力変化が大きい地域(おもに内陸や大陸辺縁部)である。例えば、日本は概ね北緯25度から45度に位置し、小笠原気団(夏)、シベリア気団(冬)、オホーツク海気団(梅雨)、揚子江気団(春、秋)という複数の気団の影響を受ける。一方、砂漠地帯、熱帯地方、極地などでは一般的に四季の変化が少ない。赤道を挟む熱帯の地域は年間を通...19Oct2018